先週放映された1回戦・Aグループは、物理干渉魔法・通称『ブック』
の発動により、シード選手たちのスペアボールが次々と漆黒の彼方へ
消えていく奇跡の展開となった。試合後は互いの健闘を讃え合う握手
もなく、コメントもカットされ、気まずい空気が漂うなか番組は終了。
今週はP屈指の人気選手や話題性のある選手が揃うダイジェスト回
だが、果たして一部視聴者の間で「奇跡も魔法もない。ただの無気力」
と酷評されたAグループの残した重苦しい余韻を払拭できるだろうか。
まずBグループだが、カードの公開直後には、先日の第9シーズンSC
でWニーアタックを決め、一人デスマッチ路線というオリジナリティ
溢れるファイト・スタイルを確立した小池と、このところ公式戦での
充実ぶりが目覚ましい浅田が、6年ぶりに復帰する人気者・霜出の凱旋
勝利をいかに演出するかに注目が集まった。しかし、ここにきてその
シナリオに異を唱える向きもある。というのもAで岩見が勝ち上がった
ことで「実質新人に岩見相手のファイトは荷が重すぎる」「無理をさせて
放送事故さながらの展開になった場合、霜出にトラウマを植え付ける
だけでなく、マッチメーカーの責任問題にも発展しかねない」という
慎重論が続出。特に先週のファイトにケチがついたのいヲタの間では、
バカ試合でも斜め上に進化させてくれる小池の進出を望む声は大きく、
「ダイジェストだから勝つのは小池」などという凡そ論理というものの
存在しない錯乱状態のレスを投稿する者まで現れた。しかし。一方で小池
を岩見に当てる場合、新技への期待を無視できない。かつて長きに渡り
日テレが中継した全日本〜ノアの四天王プロレスのスタイルを考えると
「今度は一人垂直落下式ブレーンバスターで、脳天からレーンに突き
刺さるくらいのことを要求されかねない」「危険すぎる」「ノアを切った
日テレは今度はノイで三沢の悲劇を繰り返すのか」といった心配の声も
上っており、ここはやはりレスラーの安全確保やカードとしての新鮮味、
そして、そんな毎回毎回小池にばかり面倒な仕事を押し付けたら可哀想
という人道的見地から、浅田の勝ち上がりを予想したい。さて。続く
Cグループだが。実はこの一戦こそが第70戦全体を占うカギとなる
試合である。準決勝に岩見がいることを考えると、岩見相手に唯一まとも
なレスリングが可能な天才・大石の勝ち上がりを期待する声は大きい。
だが、しかし待ってほしい。Aグループを見た人なら感じ取ったはずだ。
70戦のテーマは「不穏」。今や押しも押されぬ若手実力No.1の寺下が
理不尽なまでの不遇をかこい、人気No.1の鶴井は次シーズン以降不参加
の噂。一方で色物が奇跡だ魔法だとおどける…。こうした事態に対する
不満の声は真摯なボウリングファンの間のみならず、レスラーの中にも
燻っているのではないか。そう推測する視聴者を相手に制作者が仕掛ける
アングル――つまりAグループの無気力暴投の数々や握手・コメントなし
等々の「不穏」な動きの数々は、すべて演出だとしたら。制作サイドは準決勝
で更なる「姉さん、事件です(C)TBS」を仕掛けてくる可能性は高い。
ということで。Cグループのメンバーを今いちど見直してみて欲しい。
怒って「不穏」な空気をお茶の間にお届けすることにかけては他の追随を
許さない美人レスラーが、そう、抜かりなくブッキングされているのである。


かつて武藤敬二は言った 俺なら箒相手でも面白いプロレスをみせられると
飯伏幸太は何も言わない   しかし   誰もが知っている
真の天才はヨシヒコではない   飯伏であると

奇跡も魔法もない   そう   あるのはレスラーの強固な意志のみ


浅田    2.7
霜出    5.1
小池    10.9

名和    1.0(元返し)
鈴亜    16.8
大石    21.6