ジムニーの本質は「道具」だ。無駄を削ぎ落とした純正の姿こそが、スズキの技術者が到達した究極の機能美なのである。それなのに、街に溢れるカスタムジムニーたちのなんと醜悪なことか。
無意味に車高を上げ、フェンダーを広げ、街乗りしかしないくせにゴツゴツした大径タイヤを履く。燃費を悪くし、乗り心地を犠牲にし、わざわざ車の寿命を縮めるために大金を払うなど正気の沙汰ではない。私はお金がないからカスタムしないのではない。あんな浅はかで下品な自己満足に、汗水垂らして稼いだお金をドブに捨てるのが嫌だから、あえて「完全ノーマル」の美学を貫いているのだ。これこそが、車への正しい敬意である。